輸血ミス事件

輸血の画像

輸血と血液型のミス

人間にはそれぞれ血液型が割り振られています。
もし怪我などをして輸血をする際には、その血液型にマッチした輸血を行う必要があります。
大原則であり、医療に携わる者でなくても理解できるのではないでしょうか。

しかし、現実には輸血ミスにより亡くなってしまう方がいます。
医療現場におけるこの手のミスによる事故は最近始まったものではありません。
古くから幾度も起こっています。
平成23年にも大阪で一人の方が命を失っています。

今回の事故では、血液型B型である患者にA型の血液製剤を輸血したことが原因とされています。
しかし、事故が起きた背景はそれほど簡単なものでもありません。
いくつもの要因が重なり合うことによって起こっています。

まず、集中治療室にいた看護師が血液製剤を取り出す際に誤って取り出してしまったことが第一の要因です。
次に、それを受け取った医師は血液製剤が正しいかどうか全く確認せずに血管造影室へ運んでしまったことが挙げられます。
また、血管造影室の看護師がその血液製剤の確認をせぬまま患者に投与してしまい、結局患者は命を失うことになりました。

問題はいくつかありますが、最も大きなものは三人の手によって血液製剤が渡っているにも関わらず、誰もその血液製剤を確認しなかった、ということが挙げられます。
患者の状態が状態ですから、急いでいたというのは理解できますが、それでも三人が三人とも何の確認もしなかったというのは問題です。
三人が三人とも、誰かが確認しているだろうと思い込んでしまったことが原因だとも調査報告書には記載されています。

確認というのは医療現場に限らず、どのような仕事においても重要です。
他人の命を預かる医療の現場では尚更大切なのではないでしょうか。
実際、今回誰か一人でも血液製剤の確認をしていれば最悪の事態を引き起こすことはなかったと考えられます。

仮に、今回一番最初に血液製剤を棚から取り出した看護師が誤った血液製剤を取り出していたとしても、それを渡した医師が確認していればそこで誤りに気付いていたはずです。

また、医師が確認せずに持っていった血液造影室の看護師がチェックしていれば、ギリギリの段階でストップすることができたのです。
複数人で血液製剤を経由したにしても、きちんと全員が確認することを徹底していれば被害が起こることはなかったと考えられます。

三人も関わっているから誰かが確認しているだろう、と思ってしまうのは人間の心理なのかもしれません。
そうではなく、一人一人がしっかりと確認することが重要です。
確認ということの大切さを今一度知らしめられた事故でしょう。